2017年11月17日金曜日

不妊去勢は必要か?③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


引き続き、ワンちゃんの不妊去勢手術のメリットについてです。

「不妊去勢手術をすべきだ」と申し上げる目的の記事ではありませんので念のため・・・


【不妊去勢手術のメリット(つづき)】



●問題行動の減少(特に男の子)


ここで言う”問題行動”とは、あくまで

人間社会の一員として人と暮らす上での問題行動

という意味です。

不妊去勢手術をすることで減るのは、性ホルモンが原因で起きる行動だけです。

その子の性格や、母親との早期分離によって起きる問題行動は不妊去勢手術をしても減りません。

ですから、手術をすることによって、性ホルモンが原因で起きる”人間にとって不都合な行動”を抑制できるって意味ですね。

たとえば、女の子はヒート(発情)の時期にソワソワして落ち着きがなくなり、飼い主さんの言うことを聞かなくなったりする子もいます。

男の子を求めて必死になる子もいますが、飼い主さんがどうしても制御できないほどではない場合がほとんどです。

女の子の場合は、まあその程度で済みます。

深刻な問題行動があるのは男の子です。

男の子は、近くに発情した女の子がいるという情報をキャッチすると激しく興奮して、個体差はありますが、次のような問題行動を起こすことがあります。

たとえば・・・


飼い主さんの制止も耳に入らない状態になり、脱走して女の子のところに走ったり…

延々、悩まし気な遠吠えを繰り返したり…

ライバルとなる他の男の子とケンカしたり…

やたらと攻撃的になったり…

やたらとマーキングしたり…


不妊去勢手術をすることによって、こういった性ホルモンに突き動かされた行動は低減します。

特に、最初の発情前に手術をすると、この種の問題行動はほとんど見られなくなると言われています。

この性ホルモンによる極めて本能的な行動は、ワンちゃん自身がコントロールすることができないくらい強烈な衝動です。

そりゃそーですね。

動物にとって、子孫を残すというのは、遺伝子レベルで組み込まれている本能中の本能なんですから・・・

そのため、よくしつけられているワンちゃんであっても飼い主さんが制御できない状態に陥って、酷い場合は飼い主さんにさえ牙を剥くこともあるくらいなんですね。

たとえば、普段は聞き分けがよくておとなしい男の子が、お散歩中に運悪く近くをヒート中の女の子が通っただけで、突然攻撃的に豹変して、飼い主さんを振り切って逸走してしまう・・・ということもあります。

あいにく、わたしたち人間は、近くにヒート中の女の子がいるかどうかがわかるほど嗅覚がすぐれていませんから、飼い主さんはこの現象がいつ起きるか予測できません。

そのため、

「ウチの子はどうも男の子だって自覚がないみたい。ぜんぜん興奮したことがないもの」

とか言っている飼い主さんほど油断しているのでリードをしっかり握っていなかったりして実に危ないんです。

突然暴れてアっという間に走り去っていく愛犬の後ろ姿が粒のように小さくなるのをボーゼンと見つめる・・・

みたいなことも起きるんですわよ奥様~~(ゾゾゾゾーーーー!)

今までは本当にたまたま・・・たまたまそういうシチュエーションに出会っていなかっただけかもしれないんですね。


人間社会で暮らしていく飼い犬である以上、他の人やワンちゃんに迷惑をかけないというのが鉄則であり、飼い主さんの責任です。

まして、逃がしてしまうなどということは、絶対にあってはなりません。

そういう時のワンちゃんは、極度の興奮状態のため、本能に任せて遠くまで行ってしまい、自力では帰れなくなってしまうことも多いんですからねぇ・・・


前回のブログで、実家の庭に突然現れた隣町のシェパードのお話をしましたね。

(詳しくはコチラ

この時も、シェパードの飼い主さんは

「まさかウチの子がどうして?!どうしちゃったの・・・?!」

という反応だったそうです。


男の子ワンちゃんは、望まぬ妊娠をするリスクもありませんし、手術をすることで回避が期待できる病気も女の子ほど多くはないです。

けれども、この極めて衝動的な本能からくる問題行動を抑制できるというのは、去勢手術の大きなメリットと言えるでしょう。


●ストレスの軽減


実は、わたしが愛犬に不妊去勢手術を受けさせる、一番大きな理由はコレ!

ワンちゃん自身のストレスを軽減させたいからです。

性ホルモンが引き起こす、衝動的な本能行動は、ワンちゃん自身がコントロールできないレベルだとお話しましたね。

抑制できないほどの衝動があるのに目的は果たせない・・・

これはワンちゃんにとって大変なストレスになります。


みなさんは、抗しがたいほどの睡魔に襲われて辛い思いをしたことはありませんか?

シャーペンで手の甲をブスブス刺してみたり、目の下にメンソレータムを塗りたくってみたりしても眠くて眠くて・・・

しまいには

「あ~もう、どーなったってイイや~・・・ZZZZ」

それで何度、授業中に居眠りして極寒のグラウンドを10周させられたことか・・・

それで何度、ノーベン(勉強をまったくしないこと)で迎えた定期試験当日の朝、小鳥のさえずりを聴きながら泣き濡れたことか・・・

それで何度、横須賀線の終点=久里浜駅で自分を呪ったことか・・・


あ、スミマセンつい・・・セピア色の思い出があふれ出しすぎました(;'∀')


何が言いたいかというと、コントロール不能なほどの本能に抗い続けることが、いかに辛いかっちゅーことです。


この件に関しては、言いたいことが山ほどあるので、つづきはまた次回にいたしまーす!



<今日のPet Hotel 11!>

ボスと・・・

”なつ”が・・・
何を待っているかというと・・・

チャコのシャンプー&ドライイング
「アタシのオシリ、ちゃんと毛が生えてきそうかな?」
大丈夫!きっと生えてくるからねーー!!
そのためにもシッカリ乾かそうね~

シロサギさん・・・♪

あこがれのお馬さん・・・♪

乾燥メカブさん・・・♪

海に行くと、どうしてもテンションが
あがっちゃうんだ~~~♪