2018年5月25日金曜日

愛犬を他人に託す時③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回ブログのつづきです。



【愛犬を託す相手を見極めよう】



●安全神話


今のところ、わたしたちの国は平和で便利ですね。

サービスの質も高くて、消費者であるわたしたちはそれが当たり前だと思っているようなところもあります。


だけど・・・


「まさか、わが国の一流料亭と言われるような店で、他のお客さんの食べ残しが再利用されているなんて夢にも思わなかった!」


「まさか、わが国の食肉加工工業で売られているお肉が、段ボールでかさ増しされているなんて夢にも思わなかった!」


「まさか、わが国の大手化粧品メーカーの化粧水を使って、皮膚がボロボロに脱色するなんて夢にも思わなかった!」


「まさか、わが国の最高官庁が、決裁文書の改ざんを行っているだなんて夢にも思わなかった!」



実は、「安心・安全神話」の陰にうんざりするほどの「まさか」があるのが実態です。


同じように、大切な愛犬を人に預けて、その「まさか」の体験をした人たちもたくさんいます。



●後悔先に立たず


トリミングサロンやペットホテルでひどい目に遭わされたワンちゃんのエピソードは、インターネット上で検索するとたくさん出てきますので、ご興味のある方は探してみてください。

以下は、わたしたちのペットホテルのお客様から実際に伺った体験談です。



◇エピソード1


あるペットホテルに預けていた大型犬Mくんを迎えにいくと、頭頂部にナゾのハゲがあり、Mくんは大変不安定な様子になっていました。

その後、そのペットホテルの近くを通りかかるたびにMくんの様子がおかしくなりました。

飼い主さんの想像では、小さなケージにずっと押し込められていたせいで、頭が天井に擦れてハゲてしまったのではないか・・・とのことでした。

また、後から他の人に聴いて飼い主さんが知ったこととして、ご近所の別のワンちゃんもやはり、そのホテルに預けられた際にナゾの傷を作って帰ってきたことから、暴力を振るわれていた可能性もあるとのことでした。



◇エピソード2


あるペットホテルに数日お泊りしたトイプーのCちゃんは、ものすごい悪臭を放っていました。

お迎えに行った飼い主さんが、その足で行きつけのトリミングサロンにCちゃんを連れて行くと、Cちゃんは何日もお水を飲んでいなかったかのように、ものすごい勢いでお水をガブガブ飲んだそうです。

そして、Cちゃんを流したシャワーの水が黄色くなるほど体中にオシッコがついていたとトリマーさんにビックリされました。

また、Cちゃんはそのあとしばらく落ち着きがなく飼い主さんにベッタリになってしまったといいます。



◇エピソード3


とっても穏やかな性格だったアメリカンコッカーのKちゃんは、飼い主さんの旅行先の近所のペットホテルに1泊しました。

飼い主さんの宿泊先に一番近いペットホテルだったというのが、そこを選んだ唯一の理由だったそうです。

たった1泊のお泊りなので心配いらないだろうと気軽に考えていた飼い主さんは、翌日、変わり果てたKちゃんの姿に愕然としました。

Kちゃんはものすごく気が立っていて攻撃的なワンちゃんになってしまっていたのです。

Kちゃんを車に乗せておうちに帰ってくる間に、飼い主さんのお母さんが車内で2回もKちゃんに咬みつかれてしまったそうです。



ご紹介した以外にもまだエピソードはありますが、きりがないのでこの辺にします。


どの飼い主さんたちも、まさかご自分の愛犬がこんな風になって帰ってくるなんて夢にも思わなかったはずです。

みなさん、とても悔しそうにお話してくださいました。

そして、大切なワンちゃんをこのような目に遭わせてしまったことを、本当に後悔なさっているようでした。


「自分たちが美味しいごはんを食べ、温泉に浸かっている間、この子はどんな思いで過ごしていたんだろう・・・本当に可愛そうなことをしてしまった・・・」


飼い主さんたちのお話を聴きながら、同業者として大変歯がゆい気持ちになりました。



●当然気になるはずのこと


上記のような苦い経験をした飼い主さんたちは、みな一様に次のようにおっしゃいます。


「なんでもっとちゃんと調べて愛犬を託す施設を選ばなかったんだろう・・・!」


前回のブログで、「愛犬の命は信頼できる人に託そう」とお話しました。

けれども、ご近所に都合よく愛犬のお世話を頼める「信頼できる人」がいる飼い主さんはそう多くありませんね。

では、何を基準に愛犬をお世話してもらう人を選べばいいのでしょう?


Pet Hotel 11!では、原則として初めてご利用いただく飼い主さんにはワンちゃんと一緒に面談にお越しいただいています。

面談の理由のひとつは、わたしたちがお預かりできるワンちゃんかどうかを見極めさせていただくことです。

わたしたちは、日中はお預かりしたワンちゃんたちをケージに入れずに、お庭やお部屋で自由に過ごせるようにしています。

そのため、


・他のワンちゃんに危害を加える恐れがあるワンちゃん

・感染症の恐れがあるワンちゃん

・他のワンちゃんと一緒にいることに大きなストレスを感じ、健康を害するリスクが高いワンちゃん


などはお預かりすることができません。

けれども、面談にお越しいただく理由はそれだけではないんです。



◇ワンちゃんの安心材料


考えてもみてください。

初めてのペットホテルがワンちゃんにとって一体どんな場所か・・・


「ここはどこ?」

「この人たちは誰?」

「飼い主さんはどこに行ったの?」

「これからボク(ワタシ)はどうなるの?」


もし、そこがワンちゃんのお世話を親身にやってくれる、とてもいいペットホテルだったとしても、ワンちゃんたちは不安でいっぱいに決まっているではないですか?

でも、ペットホテルが前に1度飼い主さんと来たことがある場所だったなら・・・


「ああ、ここかぁ~!知ってる知ってる、前にも来たぞ♪」

「ああ、この人たちなら、前に飼い主さんとおしゃべりしていた人だな♪」


それが解っているだけで、少しでも不安材料を減らしてあげられるとは思いませんか?

本番のお泊り前に、1度飼い主さんと一緒に来て、場所に慣れ スタッフにも会っておくことは、ワンちゃんにとって、すごく意味があることなんです。



◇飼い主さんの安心


ワンちゃんをペットホテルに連れて行ったところ、申込書や規約に記入させられて、予防接種証明や身分証の提示をさせられ、お金を支払ったら・・・

とても感じのいい受付のスタッフさんが持ち物チェックをして


「は~い、ではお預かりしますね~!お引き取りは〇日〇時ですね~!いってらっしゃ~い♪」


と笑顔で愛犬を奥に連れて行ったけれど・・・


「中は一体どうなっているんだろう?」

「他のワンちゃんの様子はどんなだろう?」

「お散歩はどのくらいの時間、何回してくれるんだろう?」

「ウチの子はどんな風に過ごすんだろう?」

「今 受付してくれた、この人がお世話をしてくれる人なんだろーか?」

「夜は誰もいなくなって、もし何かあったらどうするのかなぁ・・・」

「ウチの子、お外でしか排泄できないけれど大丈夫かしらん?」


などなど、本来は訊きたいことが山ほどあるはずではないでしょーか?

また、ワンちゃんをお預かりするホテルのスタッフも、ワンちゃんのお世話をちゃんとする気があれば、飼い主さんに色々と質問してくるはずではないでしょーか?


お互いに、主役のワンちゃんのことを一番に考えていれば、手荷物を預けたりするみたいにはいかないはずだというのがわたしたちの考えです。




●心配じゃあないのかな・・・・


そうはいっても、遠方からお越しになる方で事前面談が難しいという飼い主さんもいらっしゃいます。

その場合、できる限りお電話でワンちゃんのお話を伺うことになるのですが、そんな時にも何も質問をされない飼い主さんが時々いらっしゃいます。

中には、


「ホームページやブログをいつも見ているので安心してお任せできると思っています」


という飼い主さんもいらっしゃいますが、そういうことでもなくて、とっても面倒くさそうに


・料金はいくらか?

・宿泊しているホテルへの送迎はしてもらえるのか?


などといった飼い主さん側の都合ばかりをを質問されると、正直


「ワンちゃんのことが心配ではないのかな・・・?」


と、ワンちゃんが可愛そうに感じてしまいます。


どんな商売も、広告や宣伝文句にはいいことしか書いていないものです。


実際にワンちゃんが過ごすお部屋は広告に載っている写真とはまったく違った・・・?!

パンフレットの写真でワンちゃんを抱いてニコニコしている優しそうなお姉さんは、ただのモデルさんで、スタッフでもなんでもなかった・・・?!

「お散歩に連れて行きます」と書いてあるけど、実際には前の道にチョロっと出してオシッコさせるだけだった・・・?!


なんてお話は本当にザラにあるんです(-_-;)


そういうことを、可能な限り飼い主さんご自身の目で確認し、愛犬を託す人と会話をして相手の人柄などを感じ取らなくてホントにいーんですか?!

その人に大切なワンちゃんを本当に任せられるんですか?



長くなるので、つづきはまた次回にしまーす(^▽^)/





<今日のPet Hotel 11!>

ウリだよ~~~~~ん!
今日はお泊りなんだ♪
僕がすっごく苦手な柴くんとも仲良しになったんだよ。
ママ、すごいでしょ?!(エッヘン)

チャコ「でもね、ウリくんママぁ、こうなるまでには
ながーーーい時間がかかったんだよー」

いつもはお庭を疾走するウリくんが・・・
苦手な柴犬Bくんを前に
「借りてきたウリ」(笑)

Bくん「ねえねえ、あそぼーよっ!」
ウリくん「遠い目・・・」
いつもと逆じゃな~~い?(笑)

Bくん「あのぅ・・・この子、目も合わせてくれないの」
ウリくん「今のうちにコッソリ顔をみたりして・・・」

Bくん「あそぼったらあそぼっ♪」
ウリくん「うーん・・・なんか楽しそうな子なのかも?」

夕方のおさんぽでお砂をホリホリするBくんを
見ているうちに・・・

ウリくん「なんだ!仲良くなれそうな気がする・・・」

・・・で、この顔♪

ウリくん「あはははは~~~♪」

その後、ネンネの前にも一緒にナイトウォークして
すっかり仲良しになったふたり。
明日はお庭で一緒に遊べるかな~?(^▽^)